情炎の焔~危険な戦国軍師~
第13戦 小さな嫉妬
「やあ!」
「はっ」
庭では三成様と左近様が手合わせしている。
身長差や体格差はあるものの、力はほぼ互角のようで鍔(つば)ぜり合いが続いている。
佐和山城内のナンバーワンとナンバーツーの戦いに侍女達も興味津々だ。
黄色い歓声が飛び交う。
(あっ)
ふいに左近様と目が合う。
(頑張れ!)
そんな思いを込めて私は柄にもなくウインクしてみせた。
すると左近様は、ふっと微笑してくれる。
「やだ、左近様と目が合っちゃった♪」
後ろにいた侍女がキャッキャとはしゃいでいる。
「はあっ!」
左近様の雄叫びが響くと共に、三成様の竹刀が叩き落とされた。
「このオレが、負けただと?」
「はっはっは」
三成様は悔しがり、左近様は相変わらず大人の余裕を見せていた。
「負けた三成様も美しい…」
「さすが左近様。お強くて素敵」
侍女達は口々に言いながら戻っていく。
「愛しの左近様が勝って良かったわね」
隣のひなたさんがニヤニヤしながら肩を叩いてきた。
「いやいや、愛しのって」
「素直じゃないわね。左近様大好きなくせに」
「お、それは嬉しいですね」
ニコニコしながら左近様が近づいてきた。
「はっ」
庭では三成様と左近様が手合わせしている。
身長差や体格差はあるものの、力はほぼ互角のようで鍔(つば)ぜり合いが続いている。
佐和山城内のナンバーワンとナンバーツーの戦いに侍女達も興味津々だ。
黄色い歓声が飛び交う。
(あっ)
ふいに左近様と目が合う。
(頑張れ!)
そんな思いを込めて私は柄にもなくウインクしてみせた。
すると左近様は、ふっと微笑してくれる。
「やだ、左近様と目が合っちゃった♪」
後ろにいた侍女がキャッキャとはしゃいでいる。
「はあっ!」
左近様の雄叫びが響くと共に、三成様の竹刀が叩き落とされた。
「このオレが、負けただと?」
「はっはっは」
三成様は悔しがり、左近様は相変わらず大人の余裕を見せていた。
「負けた三成様も美しい…」
「さすが左近様。お強くて素敵」
侍女達は口々に言いながら戻っていく。
「愛しの左近様が勝って良かったわね」
隣のひなたさんがニヤニヤしながら肩を叩いてきた。
「いやいや、愛しのって」
「素直じゃないわね。左近様大好きなくせに」
「お、それは嬉しいですね」
ニコニコしながら左近様が近づいてきた。