情炎の焔～危険な戦国軍師～

とんでもない発言に私はパニクる｡


「さ､左近様の変た…」


「冗談ですよ」


そう笑う彼はやっぱり私と違って余裕な感じだ｡


「まったく可愛い人だ」


「えっ」


またまたさらりと言ってのける左近様｡


「ほら､またそんなに恥ずかしがって｡ひなたさんが男慣れしてないって言ってたのがよくわかりますね」


「もう｡からかわないで下さいよ」


「あいにく､大真面目です」


その言葉と共に向けられた視線に射抜かれる｡


耐えられなくてフイと目を逸らすが､左近様は構わずさらに続けた｡


「友衣さん」


見ると笑顔をしまい､真面目な顔で言っている｡


「あんたは俺だけを見ていればいい」


「左近様…」


その言葉だけで胸がいっぱいになりそうだ｡


彼の顔は優しい表情をたたえていた｡


「言ったでしょう?友衣さんが大好きだって」


「私だってそうです｡嫉妬するくらい好きです」


顔が熱くなるのを感じながら､私ははっきりと告げた｡