小さなあくび。
全体が木でできたような
シルバニアファミリーのおうちに
ありそうなくらい
ファンシーな外観のお店。
中に入っても、
木でできた机に椅子に
優しい光が降ってくる電灯や
ふわふわした絨毯。
カウンター席が8こと
丸いテーブルが
いくつか。
とっても癒される空間。
「おしゃれだね」
「だろ?
これで飯もうまいから最高」
ブランチセットを二つ頼み、
周りをキョロキョロと見まわす。
大人のデートって感じだな。
「笹は彼氏いないの?」
突然の質問。
しかも、ズバリと。
答えにくい質問を。
「こないだ、別れちゃった」
「やっぱ、彼氏とかいる年頃なんだよな、」
「だから、別れたってば!!」
「慶太とは、まだ仲良くやってんの?」
「うん、そりゃもう!」
「そっか、そっか。」
そう言って、
昂兄は少し遠くを見た。
なにを考えているんだろう?