小さなあくび。
笹が傷ついた時の
クッションが俺。
好きだよ、
なんて言ったことはないけど
言ったところで続きは見つからない。
高校も同じ。
大学だって同じ。
母さんに
あんたも一途ねぇ。
なんて馬鹿にされたけど、
それでも俺は笹が好きで。
笹が彼氏と別れた時や
昴兄に会いたい顔をしてる時、
そばにいてあげるだけ。
でも、もうすぐそれができなくなる。
笹が、就職してしまったら
もう、俺の知らない世界。
俺が笹を見守ることができないところへ
ノコノコと歩き出してしまう。
笹。
俺がそばにいなくなった時、
君はそれを
寂しいと感じてくれる?