総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
なんていうか…苓ってアレだな。
(超、マイペース……)
なんか、あっという間に苓のペースに引き込まれた気がする。
もしや、これが噂のカリスマ!?
……なんて考えたその時
「さて、食べようか」
『お? …おう』
用意を終えた苓の一言が、私の思考を断ち切った。
そのまま二人で行儀良く
『「いただきます」』
と唱和し、それぞれナイフとフォークを手に持つ。
テーブルの上に並べられた、色とりどりの瓶を眺めつつ
(よし、ハチミツをかけよう)
なんて思ったその時……
『…………え?』
私の鼻孔を、スパイシーな香りがくすぐった。