総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
――私の部屋に、沈黙が落ちる。
仏頂面に戻った雷河と、どんな答えが返ってくるのかと身構える私。
(もし、私が[裂空]総長である事が分かっていて私の部屋へ来たのなら……)
殴り合いも考慮に入れながら、待つこと数秒。
返ってきた返事は――…
「いや、俺……ゲームしに来ただけなんだけど」
『……へ?』
「この部屋に入っちまったのは、トイレに言った後に大輔の部屋と間違えて入っちまっただけだし」
『え!?』
…――あまりにも普通の答えに、思わず私は拍子抜けしてしまった。