総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『え、そ、それだけ……!?』
「……他に何があるんだよ」
『い、いや、別にっ?』
不機嫌な声にぶんぶんと首を横に振ると、私はこっそり安堵のため息をついた。
(そっか…そうだよね……)
雷河や吉井先輩、芹沢先輩は、大輔のお客さんとして我が家に来てるだけなんだもんね。
……証拠も何も無いのに、ちょっと疑い過ぎちゃったかな。
『……そっか』
私は一つ頷いて納得すると、体から力を抜いて臨戦体勢を解いた。