総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
(っつーか正直、もう誰でも良いんだけどなぁ……)
分からない問題に向き直りながら、私は小さく溜息をつく。
私にとって大切なのは、分からない問題を教えてもらえるかどうかだ。誰に教えてもらえるかなんて気にしないのに。
(……まぁ、それは言わないけどね)
言ったら、余計に厄介な展開になりかねないし…と心の中でボヤきながら、真っ白なテキストに目を落とす。
そして――…
『い、
いやぁぁぁぁあああああ‼』
思わず、絶叫してしまった。
何故なら……
『く、蜘蛛ぉぉぉおおおおお‼』
いつの間に現れたのか、私の机の上に一匹の小さな蜘蛛が乗っていたから。