総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
心の中でボヤきながら、私は彼――父である村瀬大河(ムラセ タイガ)に苦笑した。
ちなみに、小さな頃の私に空手やら合気道やらを習わせたのはこの人。
なんでも
『大切な人を守るために必要なのは…力だ!』
という熱血万歳な理由らしいけど、それがなければ今の私はいなかっただろう。
(そこは感謝するけどね……)
私は心の中で溜息をつきながら、今日は着替えを取りに帰ってきただけだと話した。