総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『………ん?』「………お?」
東と二人、視線を向けた先には…開かれた教室の扉と、こちらを見て固まる男子が二人。
どちらも、美形。
そしてそのどちらも、私には見覚えがあった。
確か、私のクラスメイトだ。
………だけど、二人共名前が思い出せない。
『えー、っと……』
眉をしかめ、一生懸命名前を思い出そうとする。と、
「……あー、俺、そろそろ行かなきゃならねえわ」
座り込んでいた東が、突然そう言って立ち上がった。
そして、私の頭をもう一度撫でると……止める暇も無く教室から出て行ってしまう。
『…………?』
東、いきなりどうしたんだろう?……なんて思ったその瞬間、