総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『……………』
……い、いや、あれは私、全っ然まったく一切悪くない。
[裂空]の手下共が、一般市民に暴力を振ってたから叩きのめしてたら――…
蟻みたいにどんどん人が私に襲いかかってきて。
最終的に、その代の総長もぶっ飛ばしただけだもん。うん。
……………………。
『……さて、逃げるか』
私はケータイをズボンのポケットに放り込むと、
未だケータイの画面を凝視するリョウと睦月に背を向け、
一番近い窓の鍵を開けると、窓枠の上に乗った。