総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜
『…………うわぁ』
思わず呻く私に、金髪の王子様みたいに涼しい顔で歩み寄る総長。
……とりあえず、私の顔を見ても動揺しないから、
私が【羅刹】だと気付いてないみたいだし、そこは良かったけど!!
でも……
『……あの、総長さん』
「ン?なに?」
これは譲れない約束、だから。
『挑んできたら、戦いますけど。でも、本気は出しませんので』
それでもいいなら、戦います。
……そう宣言をして、
私は後ずさる足を止めた。