総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜



「――――――っ!?」


総長から見れば、私はただ立っているだけに見えただろう。


けれどそんな事は、ない。



『これで終わり?』


「―――ンな訳ないっしょッ!!」



私の挑発に乗った総長が、私の蹴りをかわしざま拳を放った。


鳩尾を狙って繰り出されたそのパンチを、上に跳躍して回避。



「ッ!?」『よーいしょっ』


間の抜けた声と共に総長の背後へ着地すると、そのまま首を狙って後ろ回し蹴りを放つ。


それを気配のみで察知した総長がしゃがんで蹴りをかわし、同時に足払いをかけてくる。



けど――…



< 69 / 295 >

この作品をシェア

pagetop