夢見るゾンビ

始業時刻を知らせるチャイムが鳴り、全員が席に着いた。

みんな静かだ。

私も合わせて静かにしていたけれど、心の中では心臓がティガ-みたいにピョンピョン浮かれて飛び回っていた。

みんなの後ろ姿を見ながら、

「みんな、愛してるよー!」

と叫びたくなる衝動に襲われる。

だめだめ、こんな場所ではしゃぎすぎたって、いい事は何もない。一生懸命に自分を制した。

・・・けど、だーめーだー!

何もおかしくないのに、顔がにやけてきちゃうよう。笑っちゃいけない場面だと思うと余計に、笑いがこみ上げてくる。前に浩二おじちゃんから、「箸が転んでもおかしな年頃」って言われたことがあったけど、これってそういうことなのかな。後ろから二番目だし、まぁ誰も気づかないか。

ということで、一人にやにやしていると、前の引き戸が開いて担任の先生が入ってきた。


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