夢見るゾンビ
学校の方から来たバスが、バス停に止まるのが見えた。
この時間だと、これが多分終バスだ。
部活帰りの生徒がゾロゾロ降りてくる。
私は、思わず立ち上がった。
颯太くんだ!
降りてきた生徒の中に、颯太くんがいた。
今まで動くことを忘れてたんじゃないかと思うほど、突然心臓のドキドキを感じる。
今まで部活だったんだ!お疲れ様!
さっきまで笑顔を作ることも一苦労だったのに、自然に笑顔があふれた。
「ごめん、待ったでしょ?」
「ううん。全然!颯太くんこそ、お疲れ様!お腹すいてない?ちょっと小腹を満たしたほうがよくない?それとも、今からだったら8時の回に間に合うから、すぐ行こうか?」