夢見るゾンビ
夜。
私は目が冴えて、眠れない。
眠れるわけがない!
だって、同じベッドに・・・
私は、寝返りが打てないから視線だけ横に向けた。
竹内さんが、寝てるんだもーん!
いいなあ、竹内さんって仰向きになっててもおっぱいがちゃんとある。
って、何考えてんの私~!!
「・・・森永、もう寝た?」
突然話しかけられて、ドキッとした。
竹内さんの横顔を見たら、真っ直ぐ天井を見ているのが暗闇の中でも分かった。
「ん?」
竹内さんは、天井を見たまま話す。
「この間は、少し言葉が過ぎたかもしれない。それは謝る」
この間って、終業式の日の昇降口でのことだよね。
確かに、私は結構傷ついた。
だけど、竹内さんの言葉がずっと頭に残ってもいた。
『そのままじゃ、何も変わらない』
確かに、その通りだ。
ずっと無関心を決め込んでいた竹内さんが、なんでそんなことを言ってくれたのか。
私は、竹内さんに言われて傷ついたことよりも、そちらの方が気になっていた。
「でも、撤回するつもりはない。私が森永に言いたかったのは・・・」