夢見るゾンビ
入ってきた転校生を見て私は、思わず叫んでしまった。
「えぇぇぇえええ」
入ってきたのは、朝のコスプレ変態王子だったのだ。
王子は私に気づくと、この上なく嬉しそうな笑顔を見せて無邪気に手を振っている。
えぇぇぇぇええ・・・
「自己紹介をしてもらいましょう」
及川先生に促されて、王子は教壇の真ん中に立って教室を見渡した。
「ミナサン、コニチワ~。
ワターシハ、フィンランドカラ
キマーシタ。
ワタシーノ、ナマーエハ
Mischa Paajanen デス。
ミナサン、ヨロシークオネガイシマース」