夢見るゾンビ
順番は、とうとう私の前までやってきた。
前の席さんは、緊張した面持ちだ。
「宮部忍です、モショモショ中出身です」
声が小さすぎて、半分聞き取れない。
手のひらの汗を、スカートに押し当ててぬぐった。
宮部さん、がんばって!
心の中で応援したけれど、
「夢は・・・モショモショモショモショです。よろしくお願いします」
宮部さんの緊張は解けず。
早足で席に戻ってきた。
「みんなドキドキしてるのよ」という、お母さんの言葉を思い出す。
やっぱり、みんなドキドキしてるんだね。
早く仲良くなろうね!
私もがんばるよ!!
宮部さんと交代で、私は立ち上がった。
さぁ、私の番だ。