夢見るゾンビ
そんなこんなで、文化祭はまぁ盛り上がった。(私以外)
「打ち上げやろう!」
文化祭が終わった日曜の夕方、私たちは駅前のファミレスにいた。
「ん~、あ!これおいしい~!あ!これもおいし~!」
門脇先生はみんなで頼んだ大盛りサラダの残りを、いつまでも食べている。
「も~お腹いっぱい!次デザート頼もうよ」
私がそう言うと、詩織が
「お腹いっぱいなのにデザート頼むわけ?」
と呆れている。
だって、デザートは別腹だもーん!
ぶーちゃんはダイエットをしているそうなのだが、
「朝、ちょっとしか食べなかったから」
と誰に言ってるのか分からない言い訳をつぶやいて、ピザのお代わりをしている。
ミーシャはといえば、
「ばんびの白雪姫、チョー萌えた」
だいぶ日本語が上手になってきた。
奥の席に座った人たちのためにドリンクバーから飲み物を調達してくるなど、甲斐甲斐しく動いている。
ミーシャってこういうところ、優しいんだけどねえ…。
デザートを平らげ、そろそろ帰ろうかという頃だった。
私たちの席に、違う学校の制服を着た集団が近づいてきた。