夢見るゾンビ
「あぁ、やっぱり!あっちの席からずっと見てて、そうじゃないかと思ってたんだよね!」
親しげに話しかけてくる。
「シオリン、久しぶり~!元気ぃ?」
みんな、詩織を見ている。
「・・・同じ中学の人」
冷めた表情の詩織が説明してくれた。
「や、オナ中なんてよそよそしい」
「友達でしょ~」
「シオリン、メールしても返事くれないんだもん。どうしたのかなぁ~って、心配してたんだよぉ」
詩織は、彼らと視線を合わせようとしない。
「ね、そろそろ終わるとこ?なら、一緒にカラオケ行かない?」
「行かない」
詩織が立ち上がった。
詩織の目つきが、入学した頃のように鋭くなっていた。
「友達?笑わせないで。あんたたちは、ただのタカリでしょ」