夢見るゾンビ

登山当日。空はすっきりと晴れ渡った。

なんだか荷物がやたら多いぶーちゃん。

詩織は、真っ赤なウインドブレーカーにチェックの山スカートなるものを履き、ストックまで持って準備万端だ。

そして、門脇先生。

「はーい、一応英語部の活動ということなので。皆さん、グッドモーニング~。これからマウンテンにクライムしましょうね、アハハハ~」

本日の登山ガイドは、浩二おじちゃんだ。

「はい、それじゃ登りましょーね。って、一人変な格好の人がいますが」

ミーシャは、ホイッチョの格好をしている。他に私服ないの?

「森の王子、ホイッ・・・」

「それじゃ寒いから、これ着なさい」

全くテイストの合わない、真っ黒いフリースジャケットを強制的に着せられた。

「あぁ、男のマロンがぁ・・・」

「それじゃあ、出発!!」

< 224 / 235 >

この作品をシェア

pagetop