夢見るゾンビ

「いいよ。また明日話すから」

こんな時、私は理由は聞かずに電話を終えることにしている。お母さんには大切な仕事があるのだ。きちんとお仕事してくれないと、私も困る。

もう1時間も話したし、今日はこれで十分。

お互いにお休みと言い合って、電話を切った。

「さて、その部活なんですけどねぇ」

私は誰にともなくそう言うと、テーブルに置いてあった紙を手にしてソファに横になった。

向こうからはパンツが丸見えだろうけど、家の中には私しかいないから、気にしない気にしない。

この紙に入りたい部活と希望理由を記入して、明日出すことになっている。

人気の部には入れないこともあるらしく、第三希望まで書かなければいけない。

お母さんに相談するまでもなく、私はこの紙に何と書くか、既に決めていた。

そりゃアンタ…



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