天然泣き虫彼女



「……奈々は知らなくていい」



「う、うーん?」


や!そこは理解に苦しまなくていいだろ!



「……なーなさん!今忙しそうだし俺らも客寄せ頑張りましょ?」


「うん、そだねー」


奈々は考えることを止め、蒼と2人で持ち場に戻ろうとした。



「兄貴みたいに俺大人じゃねぇし、正直兄貴はずるいって思ったけど。俺は俺のやり方で頑張るから。兄貴にはぜってぇ負けねぇ」



と俺にしか聞こえないぐらい小さな声で俺に言葉を投げつけ、奈々と同じ持ち場に戻っていった。



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