【BL】嫌いになれたら
雨に溶けた声



雨の中――目の前に立つアイツは泣いていたのかもしれない。



「こんなに辛いなら、最初から知りたくなかった。」



そう言った声は震えていて…。


でも俺には抱き締めることさえ許されない。



“もう終わりにしよう。別れてほしい。別々に生きる方がお互いのためなんだよ。”


数分前、俺が告げた言葉。

その言葉が胸を痛いぐらいに締め付ける。


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