君にあえて
‐‐一般人の私と芸能人な君‐‐
君と私。
「ぼ、僕と付き合ってください!」
いきなりの告白。
でも、
答えはもう決まってる。
「ごめん。好きな人いるから。」
そう言って私は立ち去る。
私は、水瀬 菜桜(なお)。
碧川高校2年生。
告白は時々される。
でも、
興味なんてない。
だって私が好きなのは…
「奏ー!今日もかっこいい〃〃」
「菜桜またアイドル!?」
雑誌を見ながら
赤面している私に話しかけるのは
私の親友の佐々木 瑠夏(るか)。
保育園からの幼なじみだ。
「うん♪だって奏は私の生きがいだしー!」
私の好きな人…
それはアイドル♪
そして
さっきから私が言っている『奏』というのは…♪
4人組ユニットflower(フラワー)のメンバー蒼井 奏(そう)
この人こそが
私の好きな人♪
「会いたいよぉ…」
菜桜は、机に伏せる。
「でも、相手はアイドルでしょ?そう簡単に会えないよ。コンサートくらいでしか…」
瑠夏が背中をポンポンしながら言う。
「わかってるよぉ…でも…奏じゃなきゃ嫌なんだもん…。」
なんか
涙出てきた…
「…。」
「だから。私はいつでも奏LOVEなの♪」
私は
涙を浮かべた笑顔で瑠夏にピースした。
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