お隣注意報



「…この枕愛してるぅー」

ごめん、ごめんねショボーン。

私とうとう浮気宣言しちゃったよ。

「工藤さん飲み過ぎだって。」

「三本しか飲んでないですよー。」

「三本って多いよ。」

「長原さんだって三本飲んでる。」

「これは違うし。」

「違くないし。」

ぎゅっと枕を抱き締めるとフワリと長原さんの香りがした。

いいニオイ…。

「長原さーん、この枕くださーい…」

「えーじゃあ工藤さんちょうだいよ。」

…ん?

「それはどういう意味でしょーか?」

「んーとね、分かんない?」

目をとろんとさせて頬を紅潮させた長原さんが近づいてきた。

可愛すぎるんですけど。

なにこの天使ちゃん。

襲っちゃそう…。なんてね((てへぺろ

そんなバカな事を考えていた私は本当にバカかもしれない。

「工藤さん。」

いつの間にか長原さんは鼻と鼻がくっつきそうなくらい近くにいた。

「っっっっ!!!!!」

ビックリして後ろに退けようとしたとたん、腕を捕まれ阻止された。

今、私達の間にあるのは少しの空間と長原さんの枕のみ。

「…オレ、工藤さんの事好きだよ。」

二度目の告白。

この甘ったるい空気どうにかならないだろうか。

相手は酔っている、男。

ヤバイ、と私の中で警報がウィンウィンいっていた。


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