お隣注意報
「もぉ飲めないよー!」
「いーや琉、お前はやればできる子だぞー!」
「そーだよね!オレはやれば出来るんだ!」
完璧出来上がっちゃった人たち。
琉多って酒飲んでても飲んでなくてもテンションとか同じな気がする。
小野寺さんはさらにあがってる。
長原さんなんてテーブルに顔突っ伏してるし!
寝てるの?これ。
「トイレー」
フラッと立ち上がってドアノブを引く琉多。
「あれー開かないー?」
それ押して出るドアだよ。
[押]って書いてあるじゃん。読めよ。
「閉じ込められた!?くそっ!」
壁に足をつけて踏ん張る小野寺さん。
だから、なぜ引っ張るの。
「はぁ、はぁ、だめだ…」
ドアノブに手を置くと、ガチャッとドアが開く。
「あ、あいた!?なぜ!?」
「これでトイレに行けるよ!」
……
いきなり静かになった部屋。
「長原さーん、起きてー。」
「工藤さ…?」
「大丈夫ですか?」
「好き。」
「え?うわっ!?」
なにこの展開!!
防御する暇もなく押し倒された。
「ちょ、長原さん?!」
「んー?」
「あのっ待ってくだ…っ」
惜しくも私の唇は、長原さんに塞がれてしまった。