お隣注意報


私、なんで抵抗しないんだろ。

普通好きじゃない人にこんなことされたらゴリラのように反撃するはずなのに。

「……っ」

なんで、嫌って思えないんだろ。

答えはすぐに出た。




────もう好きになってたんだ。




こんな勝手で。

人の気持ちも知らないで。
(酔ってるときだけだけど)

こんなことして。

でも、それが嫌じゃない。

よくはないけど。

「ん…っ」

優しくて、かっこよくて、酒飲むと強引になって。

いつの間にか、そんな長原さんに惚れてたんだ。

「……ごめん。」

唐突に謝られて意味がわからない。

とりあえず気持ち、伝えとこうかな。

…でもなんかハズい。

どうしよう。

言うしかない。

「あの…」

「ごめんね。」

そういって、私の顔の横の壁に頭をついた。

「好き、です。」

やべぇ。

なんかタイミングずれた。

てか酔っ払ってるときに告白しても意味なくない?

しかも今寝たよね。

私のバカ。タイミング悪すぎ。

明日には忘れられてるだろな。

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