お隣注意報



「長原さんっ!!」

インターホンを押しても出てこなかったので、ドアを叩く。

なんで出てきてくんないの?

「なんで…」

いっつもそんな勝手なのよ!!

ガチャッ!!

もうヤケクソ。

言いたいこといって寝てやる!!

「え!?工藤さん!?」

なんで勝手に入ってきてんだよ的な目で見られたけど気にしない。

「っ長原さんなんて絶滅すればいいんだ!!」

「は?」

「絶滅危惧種になって博物館に飾られちゃえ!!!」

私何言ってんの!?

長原さんもお前何言ってんの?

見たいな目してるし!!

「なんでいっつもそんな勝手なんですか!?顔がいいからって何でも許されると思ったら大間違いです!!勝手に酔っ払って勝手に告って勝手に…キスして…私でもてあそばないで下さい!!」

「…ごめん」

あぁ、やっぱり。

長原さんは私で遊んでたんだ。

「長原さんなんて好きになるんじゃなかった。自惚れちゃってたじゃないですか…。期待持たせるようなことばっかりしないで下さい、よぉ…っ。」

失恋。

そう考えたら。

────涙が出てきた。






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