恋する家庭教師
恋する家庭教師 結花編
ドキドキ…。
高鳴る心臓よ、止まれ!!
私は、一見の家の前に立ったまま微動だにしない。
って言うか、動く事が出来ない。
ここで、私は何度も深呼吸をしてるけれど、落ち着かない。
手には汗をかいて、何度もハンカチで拭う。
「…はぁ…。何で、こんな事になっちゃったんだろう…」
2日前に、学校の先輩に頼まれて断る事が出来なかった家庭教師のアルバイト。
私に家庭教師なんて向いていないのに…。
人見知りの激しい、私になんであの先輩は頼むのかしら…?
そう思うと出てくるのはため息ばかり。
でもまだ、教える相手が高校1年の子だって事。
女の子だって言ってたっけ?
もともと、男の子が苦手な私は小学生の時から女子高へ通っていたのよね。