恋する家庭教師
やっぱり、ムカつく…。


この女は俺を惑わす気か?
怒り任せに身を任せて…先生の腕を掴んで引っ張った。


…そして、驚きと後悔。

想像よりもっと細い腕。
思っていたより軽い体。
…けれど、傾いた先生の体を受け止めたのは香川先生…。



何だよ…。あんたは茜の事が好きなんだろう?


だったら、邪魔すんなよ!! 俺だって男なんだ…受け止めれるさ!


「せ、先輩…ありがとう、ございます」

「怪我ないか? おい、葵~。手加減しろよ! 怪我でもさせたらどうするんだよ」



そんなヤツに礼なんか言うなよ…。
それとも、もう手遅れなのかな? 俺じゃなくて、香川先生にしか向いてないのか? 好きって気持ちが…。
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