笑う門にはオレ様がきた!!
とても気さくそうな
笑みを浮かべ私にそう聞いてきた彼は


須磨 圭(すま けい)さんといい
以前、師匠の元で働いていたらしい。


「さっき、二人でいるのを見かけてさ
てっきり和さんの彼女かと思ったよ。
だけど、違うんだね
ってことは…
オレにもチャンスはあるって訳だ。」


とか言いながらウィンクするから
一瞬でまた顔が赤面する。


須磨さんの話によると彼も
この水族館に魅了されて
デザインの道に進んだそうだ。


自分と同じだなと思うと
初対面なんだけど
少し親近感が持てた。


「オレもよくここに来るんだよね。
ここに来ると原点に返ると言うかさ。」


「あっ、それ分かる気がします。」


確かに私も今日、ここへ来て
改めてこの道に進んだことに
間違いがなかったと再確認出来たし。


師匠の創る世界観が
私やっぱり好きだなって心から思った。







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