笑う門にはオレ様がきた!!
巨大な水槽を
前にそんな事を彼と話していると


「圭…?」


館長と話が終わったらしい
師匠が戻ってきた。


「和さん、お久しぶりです。」


「あぁ…」


と無表情に返した師匠に
少し違和感を覚える。


「和さんも初心に返る
ってことするんですね?」


と、先程の柔らかい印象とは
違って、明らかに挑発的な態度の須磨さん。


何だか急にこの場の空気が
冷えていく気がした。


「いや、オレは別に…」


と、相変わらず無表情で……


ううん、無表情と言うより
どちらかと言えば強ばった顔の師匠。


「じゃ、彼女の為に?」


「お前には関係のない話だろ。」


少し、師匠の語気が強まった。


「確かに関係ありませんね。
ただ、これだけは言いますけど
今度のコンペ、オレが絶対獲りますから。」


須磨さんはそう言うと


「後、この子もね?」


と言って私を抱き寄せた。






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