下僕彼女
「起こしたほうがいいのかな…」


でも、気持ち良さそうに寝てるのに起こすのもなー…


その間にも携帯は鳴っては止まっての繰り返し。


迷ってる暇なんかない!


「あ、あの…起きてください」


勇気を振り絞って起こしたが、全く反応がない。


「起きてください!」


今度は彼の肩を掴んで揺らし、さっきより声を大きくして起こした。


「……んっ」


その甲斐あって、彼が目を覚ました。


まだ眠いのか、目をこすっている。


あ、携帯のこと言わなくちゃ。


「あ、あの」


彼が私のほうに顔を向ける。


驚いた。だって、思ってた以上に顔が整っていたから。


「何?」


寝起きで不機嫌らしく、眉間にしわを寄せる彼。


怖いけど、携帯が鳴ってること教えないと!


「さ、さっきから何度も鳴ってますよ携帯…」


気合いとは裏腹にすごく小さな声で言った私。



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