夜猫
「……遊優」
「解ってるよ」
風生が遊優に視線を向けると、遊優は携帯を持って部屋の外に出た。
「俺等も一階あそこいかねぇと。」
楼愛がクスッと笑ながらそう言うと、全員立ち上がったので、私も立ち上がった。
家らしきモノを歩いている。
………てゆか、
『本当の本当にここどこ。』
無駄に歩いている。
同じところを通ってる気分だけど、一つ一つなにかしら違う。
「え?
あぁ、ここは風生の家だよ。」
楼愛が笑ながら答えてくれる。
………
『でか。』
あの家くらいにあるよ。
いや、もしかしたらそれ以上かもしれない。