夜猫
「落ちてぇのかおめぇは」
え?
掴んだけど……
「あれじゃぁ、振り落とされる。
もっとしっかり捕まっとけ。死ぬぞ」
……
なんか、風生が言うと現実感が出るよね。
ある意味風生と話すと何もかもが現実感出ると思う。
私はボケーっとそんな事考えて居たら、エンジンの掛かる音がして吃驚して風生に抱きつく。
すると、風生はフッと小さく笑いながらバイクを発進させた。
てかね、他の人たち私達置いて先に行った。
……別にいいんだけどね。
私に感情は……
あってはいけないんだった。
忘れるとこだった。
いつかは絶対に、
タイムリミットがある事を。