夜猫
猫たちのStory+°.・。
『……ねぇ、どこ行くのこれ…』
風生が、私をお姫様抱っこして、階段を上がる。
……階段さえ知らなかったよ。
私はおとなしく抱っこされながら上に着いた。
「部屋」
風生は、簡潔にサラッと答えて黙った。
うん。
解ってるよ。
解ってるけど。
無口なの解ってるけど。
もうちょっと優しい言い方ないの…?
私はふて腐れながら部屋に入った…
いや、必然的に入った。
だって、風生が私を抱っこしてるんだし。