夜猫
着替えは、黒のスウェットが置いてあったので、着たけど、ぶかぶかだった。
その為、ズボンが腰に合わず落ちて行くので、手で押さえるしか無い。
裾をズリズリと引き摺りながらさっきの部屋に行った。
「あ、出た………」
遊優は、私の方…つまりドアの方を見て、私を見て固まった。
空祐と涼雨は、眠いのか眼がトロンとして居たが、遊優同様私を見て固まった。
楼愛は苦笑いしながら雑誌を膝に置いた。
風生は、一瞬目を見開いたが眉間に皺を寄せて手招きした。
その誘導で、私は風生の方に歩いて行った。
『風生、コレでかいよ』
「あぁ、だろうな。俺のなんだから」
………あんたのか。
あんたのなのか、風生さんよ。
1つ、言っておく。
風生って180は軽く越している。
まぁ、楼愛の方が大きいが、風生も相当大きい。
そんな人と、私は148cm程。
………
『そんなの合うかぁぁぁ‼』
「合うと思ってたけど、無理だったな」
思ってたの!?
もしかして、風生って天然?っていうか、馬鹿?
私は溜め息をつきながら風生の隣に座った。
風生のソファーは、2人用で黒い。
そして、何故だかふかふか。
ここで寝ても何も支障無いと思う。
私はカクカクしてきた頭をなんとか保ちながら、目を瞑った。