どうぶつ童話集。
ほたるは川辺に降り立ちます。
水面には星のひかりがうつり
川の波紋できらきらとひかります。
ほたるが水面に近づくと川の中からメダカが顔を出しました。
「こんばんは、ほたるさん。あんまり近づくと危ないよ」
「メダカさん、こんばんは。でもボクと同じ光がそこにたくさんいるんだ」
メダカは川を振り返ってからにっこり笑いました。
「あれは空の星の光だよ、それが川にうつって見えるだけなんだ」
「お空の星?川の中にはいないの?」
「星は空に輝くものだからね、光るものはみんな川の外さ。ほたるさんだってそうだろう?」
「うん…でもボクはひとりぼっちなんだ、お空の星はあんなにたくさんいるのに、ボクはひとりぼっちなんだ」
ほたるは悲しくて
ほわり。。。
とまたわずかにひかりました。