どうぶつ童話集。
お母さんは真っ赤な目を細めてニッコリ笑います。
あぁお母さんも、あのキレイな金色のうさぎさんと、『まんまるお月様』とお友達になりたかったんだね。
「ボク、お月様とお友達になれる?」
うさぎが聞くとお母さんは首をふりました。
「お月様はお空にいるから、私たちとお話する事はできないの」
でもね、とお母さんは笑います。
「まんまるお月様の夜には、そのやわらかな光で私たちを照らして、見守ってくれている、優しい『うさぎさん』なのよ」
うさぎは耳をひょこひょこと動かしてお母さんの言葉をしっかりと心に刻みました。