だから、仕方ない【BL】
「それが今や、こんなにスクスク背が伸びてどさくさに紛れてイケメンに育ちやがって。色んな意味でダマされたわ。だからあんな約束は無効。いい加減忘れろ」
「いや、オレも別に本気で言った訳じゃないけど…」
まったく、冗談の通じない奴だ。
先ほどから議論されているのは、オレ達が初めて会った日に起きた事件についてである。
オレは4歳の時、父親の転勤で大阪から東京へと引っ越して来た。
通う予定の幼稚園にご挨拶に行って、母親が園長先生や事務の人から説明を受けている間、先生にお遊戯室に連れて行かれ、皆と遊ぶように指示された。
そこに大地がいたのだ。
最初はお互いによそよそしかったんだけど、一緒に巨大積木で遊んでいるうちにすっかり意気投合し、母親が「帰るよ~」と呼びに来た時には二人とも離れるのが悲しくて泣き出しそうな勢いだった。
ぐずりつつ、先生と下駄箱まで見送りに来た大地は声高に宣言した。
「今日はおわかれだけど、これからいっぱいあそぼうね。そんで、おれ、しょうらい、ひろみちゃんのこと、およめさんにする!そうすればずっといっしょにいれるから」
「いや、オレも別に本気で言った訳じゃないけど…」
まったく、冗談の通じない奴だ。
先ほどから議論されているのは、オレ達が初めて会った日に起きた事件についてである。
オレは4歳の時、父親の転勤で大阪から東京へと引っ越して来た。
通う予定の幼稚園にご挨拶に行って、母親が園長先生や事務の人から説明を受けている間、先生にお遊戯室に連れて行かれ、皆と遊ぶように指示された。
そこに大地がいたのだ。
最初はお互いによそよそしかったんだけど、一緒に巨大積木で遊んでいるうちにすっかり意気投合し、母親が「帰るよ~」と呼びに来た時には二人とも離れるのが悲しくて泣き出しそうな勢いだった。
ぐずりつつ、先生と下駄箱まで見送りに来た大地は声高に宣言した。
「今日はおわかれだけど、これからいっぱいあそぼうね。そんで、おれ、しょうらい、ひろみちゃんのこと、およめさんにする!そうすればずっといっしょにいれるから」