鬼の花嫁 ‐巡る季節‐
ドレスは純白、そして頭には初めて
風神さんにプレゼントされた桜の髪飾り。
髪をセットしてもらう時、
どうしても付けて欲しいと
あたしがお願いしたものだ。
「なんだか、ティアラを乗せてても
その髪飾りの方が綺麗に見えるね」
涼さんの隣にいた水流さんが
そんな事を言って頭に乗っている
宝石のあしらわれたティアラを突く。
涼さんや水流さんの言葉に
嬉しくて自然と微笑みが零れた。
「風神さん?こんな綺麗な
お嫁さん貰って大事にせえへん。
…なんて事はないやんなぁ?」
クスリとからかう様に風神さんに
視線を移してゆっくり話す涼さん。