鬼の花嫁 ‐巡る季節‐
「でも桜がこんな早く
結婚するって思わなかった」
ケーキを一口食べて玲ちゃんが呟く。
同感だと言いたげに、
強くあたしも頷いた。
「羨ましいーっ
あんな旦那さん欲しいーっ」
頬を膨らませて
少しおどけながら話す佑香。
二人を見つめ、
苦笑を浮かべながらゆっくり話す。
「あたし自身の方がびっくりだよ…
でも、なんか風神さんは
一緒に居て安心できるというか……
ほら!同棲してたし色んな事知ってるし
本当に好きでいてくれてるって理解できたし…」
風神さんを思い浮かべながら
頭を整理するようにゆっくり話す。