鬼の花嫁 ‐巡る季節‐
死んでしまうような傷を負ってでも
あたしを無捏灯さんから守ってくれた。
狐だけじゃない…
他にもあたしの体を狙う者はいると
言っていたし、実際狙われた事もあった。
だけど、風神さんはその度に
守ってくれた。助けてくれた。
抱きしめてくれた。
最近じゃ、剣も身についてきて
……まだ…切る覚悟はないけど
防ぐくらいはできるようになった。
商いの事も郷の事も
風神さんを支えるにあたって
あたし自身、郷の皆に風神さんの妻だと
堂々と胸を張って言えるように
沢山努力しなければならない事は多々ある。
風神さんがプレゼントしてくれた
数々の着物もちゃんと自分で
着られるようになりたいし…