セイクリッド
「冗談ではないかな」

「……」

「キミ、大丈夫?」

「…夢、ではないんですかね?」

「夢でもないと思うよ」

「…わ、私…帰れます?」

「…隠された人間は、その理由と入り口を見つけない限り……もとの世界には帰れない」




本当に、信じがたいことだけれど……

ここまで自信満々に語られてしまうと、信じざるを得ない。



それにさっき………不思議な出来事が身におきたばかりだ。


この人は、私の傷を目の前で治してしまったのだから。


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