セイクリッド

旅の仲間

ミコトがいろいろ話してくれるから、私はまるで観光気分で町を散策した。


その間、ずっと手を繋いだままだったのは気になったけど、ここまでずっと繋いでいたら、逆に離す時寂しい気持ちになるんじゃないかって思った。



「俺、マリアに会えてよかったなぁ」

「え?どうして?」

「実は俺…人間のことをもっと知りたいって思ってたんだ」

「…そうなんだ」

「うん。愛すべき人間のことを、実際俺達‘神’は、大して知らない。願い事はたくさん聞かせてくれるけど……自分のこと、人は話さないだろ?」

「確かに…そうかも」



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