セイクリッド
なんだかお怒りモードのその人は、


銀色の長髪で、ミコトとよく似たブルーの目の……男性。


男性って思ったのは、体格がそうだからなんだけど、顔だけ見てたら女の人だって思っちゃってたかもしれない。



そんなことをぼーっと考えてた私だけど、


「誰です?この方は」突然視線を向けられ、ビクリとしてしまった。



すると、大丈夫だよ…っとでもいうように、ミコトがぎゅっと手を握り返してくれた。



「この子はマリア。俺達と一緒に旅をすることになったよ」

「はい!?」

「マリア、この人は……シグレ。シグレって呼んであげて」

「シグレ――…って、ちょっとあの」

「説明は後でするよ」


少しも納得がいっていないようなシグレ。


ミコトは気にも留めずに、私に顔を寄せた。



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