セイクリッド

宿についたのは、歩き出して間もなくのことだった。


けど、私が来るのは想定外だったから、部屋はひとつしかない。


ちょっと不安ではあったけど、三人でも別に狭さを感じなかった。



もともと、施設に暮らしていたぐらいだから……私は集団生活には長けてる。



誰かのいる部屋でも、普通に過ごせる……大介がアパートに泊まりにきても全然大丈夫だったぐらいだ。


…なのに、


「なんだろ…この緊張感」


今日は物凄く落ち着かない。



やっぱり、あんまり知らない相手だからだろうか。



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