セイクリッド
「悪いけどマリア…少しこの部屋で待っててくれる?俺達は食べ物を調達してくるよ」

「え?…私は待ってるだけでいいの?」

「うん。留守を頼みたいんだ」

「わかった。気をつけて行ってきてね」



宿で寛(くつろ)ぐ暇もなく、ふたりは外へ出て行ってしまった。



私は心の中でこっそりとだけど――…




神様も食事をするんだなぁって、ちょっと失礼なことを考えていた。



「…それにしても…早く戻ってこないかなぁ」

ひとりは心細いよ。



< 165 / 204 >

この作品をシェア

pagetop