セイクリッド
「そういえばシグレは?」

「あぁ。外にいる」

「え?外?…休まないの?」

「そうじゃないよ。あいつは外で寝るほうが好きだから」

「……」

「裏の木の上にでもいるんじゃないかな」

「そうなんだ…私もキャンプとかはすきだったけど…さすがに木の上では寝たことないな」

「キャンプ?」

「うん、山とかいって自然を楽しんだりするんだよ…昔はよくみんなでいったな」

「みんなって、家族って奴?」

「……」

「マリア?」

「少し、違うかなぁ」


寝転んだままの私は、ミコトから視線をそらして天井を見上げた。


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